みなさんは、よく「バランスのよい食事」とか「栄養バランス」とか言いますが、それって、意味が間違っていることに気づいていますか?
バランスの本当の意味は?
バランスは割合のことではありません。バランスは「天秤にかけること」「均衡」「つり合い」という意味です。
つまり、どっちかが下がれば、それに伴って、他方が上がるというもののことを指します。
そして、もっとも大事なことは、からだの健康において、バランスを取らなくてはいけないのは、この均衡のときだけです。
栄養バランスなんてものは存在しない!
つまり、栄養の割合は、何かが増えても、何かが減るわけではありません。
すなわち、炭水化物を減らすと、それに伴って、脂質が増える、ということはありません。
これはバランスではありません。
理想の栄養バランスというのは存在しません。
しかも、実際に栄養バランスというものが仮に存在したとしても、
それを食事で十分に満たすというのは、無理でしょう。
あっちを増やせばこっちが摂りすぎ、こっちを減らせばあっちが足りない、といって、
いつまでも食材選びが進みません。
賢いみなさんは、このような不必要な言葉に、誘導されないよう気をつけてください。
バランスを取らなければいけないのはコレ
それは、拮抗しているものです。
例えば、交感神経(興奮系)と副交感神経(リラックス系)です。
これはお互いに均衡していますので、バランスが必要です。
どちらかが上がれば、必ず、他方は下がるものです。
これのどちらかだけが強く働きすぎると、自律神経の乱れにつながるということになります。
ビタミン、ミネラルでバランスは?
ビタミンやミネラルでもバランスを考えるものはありません。
ですので、バランスを考えるのではなく、それぞれのビタミン、ミネラルを独立して必要量を摂取することが、必要な栄養素を補給するのに大事な考え方です。
栄養補給に、バランスは重要ではない
栄養補給で大事なのは、バランスではなく、全体的に、必要十分な量を体内に取り込むことです。
そして、過剰にとりすぎるとよくないと思う方がいるかもしれませんが、過剰な分は吸収されずに排泄されます。
ですので、栄養素の過剰摂取を心配する必要はありません。
そんな心配をするくらいなら、栄養素の不足を心配したほうが、よっぽどあなたのためです。
介護、入院、寝たきりは、栄養不足
介護、入院、寝たきりは、栄養素不足です。過剰ではありません。
唯一、過剰の可能性があるのは、糖類によるカロリーです。
それ以外にもあるのですが、それはまたの機会にお伝えします。
教訓:栄養過剰を恐れることなかれ、栄養不足を恐れよ!!